確かに、測定器をシャフトに装着した7番アイアンを3球打っただけで、推奨候補がベスト1から12番目まで弾き出された。もちろんミズノ製品に限られるが、ドライバーからウェッジまでカバーされている。上原氏が続ける。
「ゴルファーにはそれぞれスイングのクセがあり、我々はこれを『スイングDNA』と呼んでいます。初心者、上級者にかかわらず、どんなレベルのゴルファーであっても自分のスイングDNAがある。ゴルフを始めた時からのスイングの特徴で、実はそれがミスショットの原因のひとつになっているのです。
それを練習で修正するのはプロでも難しい。でも、それぞれが持つ感覚を大事にしながらマッチしたクラブを見つけることで、ミスが大幅に軽減されます」
記者の場合、インパクト時のライ角は平均的だったが、ややダウンブローが少なく打ち込むタイプではなかった。同時にインパクトでフェースが開き気味だったことも判明。ヘッドサイズが大きめのキャビティタイプのアイアンが最適で、ドライバーは最新のアスリート向けモデルが2タイプ選ばれた。
これまでクラブ選びはヘッドスピードが基準だと考えていた記者だが、フィッティングを体験したことでクラブ選びに対する認識が大きく変わった。
スイングテンポ(シャフトのたわみ具合)、トウダウン(インパクト直前のトウダウン方向のたわみ度)などのスイングの要素が、平均的数値とどれぐらいズレているかをチェックすることで、自分のスイングのクセが明確になった。そして、クラブの特性を利用することで、スイングを変えないで球筋が変わった。