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がん免疫療法に誘導する巧妙手口 画像偽装、患者TV出演など

 あるクリニックの説明会で、筆者がこの画像偽装を指摘すると、医師は人ごとのように答えた。

「確かにそうですね。よく分かっていない前任の医師が監修をしたようです」

◆患者のテレビ出演

 免疫療法を受けた患者が、笑顔で出演しているテレビ番組がある。ローカル枠やBS枠で、同じ番組が何度も再放送されているのだが、よく見るとスポンサーは免疫療法の関連会社。

 番組を見たので取材したいと伝えると、担当者は──。

「あの患者さんは亡くなってしまったから、作り直す予定なんです」

◆ノーベル賞の研究者

 1970年代に樹状細胞を発見した、ラルフ・スタインマン博士はノーベル賞を受賞。これを宣伝に利用している樹状細胞ワクチンの免疫クリニックは多い。

 実は2007年春、スタインマン博士はステージ4のすい臓がんが見つかり、まず選択したのは外科手術、そして抗がん剤だった。しばらく経って樹状細胞ワクチンを受けるが、肺に転移が見つかり、2011年に死去。博士を宣伝に利用しているクリニックは、大抵この事実を伏せている──。

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