がん治療を専門とする押川勝太郎医師(NPO法人 宮崎がん共同勉強会・主宰)は、自主臨床試験の手法に疑問を唱える。
「効果を証明するための臨床試験は“人体実験”に等しいのです。だから莫大な治療費とリスクを患者さんだけに負担させるのは、非人道的だし、倫理的にも極めて問題です」
日本医科大学・勝俣範之教授は、10年以上前から免疫細胞療法に警鐘を鳴らす。
「これまでは自由診療クリニックが、効果のない免疫細胞療法で患者を騙していました。それが最近では、川崎医科大学、北里大学などの附属病院が免疫細胞療法で利益を得ようとしています。効果が判明していない免疫療法は、決して患者さんのためになりません」
※週刊ポスト2017年9月8日号