もうひとつ、忘れられない出来事があります。それは、知人の出産祝いに赤ちゃんを見せていただいた時のことです。「どうもこの子は寿命が短い」と直感したのですが、そうは伝えられず、「大切な目的があって生まれてきた子なので、しっかり見守ってね」とだけ伝えておきました。
あと少しで1才の誕生日を迎えるという時、恐れていた異変が起きました。
朝、出勤する知人に子供がしつこく抱っこをせがみ、激しく泣いて駄々をこねたそうです。いつもはそんなことしないのに、不思議に思いつつも子供を振り切って出てきたそうです。ところがそのわずか2時間後、泣き叫ぶ妻から連絡が…。昼寝をしたまま、子供が冷たくなっていたというのです。死因は乳幼児突然死症候群でした。
「もしかしたらお別れだとわかっていたから、抱っこをせがんだのかもしれない。自分が抱いてあげていればこんなことにならなかったのでは」と知人は寝込み、仕事も休職。しかしその子もまた、私が霊視をすると、両親を恨むどころか、「短いけれど楽しかった」と感謝し、次に生まれ変わることを楽しみにしている様子でした。
先に逝った子供たちは、親の幸せを願っています。そして、死を終わりではなく、次の生の始まりとして、前向きにとらえているのです。
※女性セブン2017年9月14日号