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市販薬の罠 点鼻薬で鼻づまり、目薬で結膜炎悪化など

使い方を間違えるとかえって症状を悪化させることも

 少し具合が悪いけれど、病院に行くほど時間に余裕がない。そんなとき、薬局で買える「市販薬」は便利な存在だ。お世話になっている人も多いだろう。だが、使い方を間違えるとかえって症状を悪化させる結果を招くことがある。そもそも処方薬が“病気を治療する目的”であるのに対し、市販薬は“症状を一時的に緩和させる”ものという違いがある。

 風邪やアレルギーなどで鼻がつまり息苦しくなったとき、助けになる点鼻薬にも落とし穴がある。

「『血管収縮薬』というタイプの点鼻薬は鼻の粘膜の腫れを抑えることで鼻づまりを解消しますが、使用を重ねると、今度は鼻の粘膜が肥厚して鼻づまりがひどくなる『点鼻薬鼻炎』を引き起こすことがあります」(薬剤師の堀美智子氏)

 これらのタイプの点鼻薬の添付文書には「長期連用しないでください」などの記述がされている。

 筋肉痛を和らげる目的で湿布を使っても、用量を守らないとかえって筋肉の調子が悪くなる。『その「1錠」が脳をダメにする』の著者で薬剤師の宇多川久美子氏がこう説明する。

「インドメタシンなど『非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)』が含まれている湿布は、筋肉の“痛み”だけを取り除く薬で、疲労までは取り除けない。この状態で激しい運動をすると、筋肉が傷んでしまいます。

 はがき大の湿布を1日10枚以上貼ると痛みが“取れすぎて”しまい、筋肉が傷みやすいといわれています。また、湿布にも、飲み薬と同様に『1日2回を限度に使用してください』など用法・用量が明記されているので、それ以上張り替えるのは控えたほうがいい」(宇多川氏)

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