一方、監督やコーチとしてユニフォームを着て球界に残る場合は高卒・大卒で際立った差はない。選手名鑑をもとに2017年シーズン開幕時の12球団の監督・コーチの経歴を調べたところ、高卒が34%、大卒28%という結果だった。プロ指導者としては学歴よりも「選手としての実績」がモノをいうようだ。
最近では「第2の人生」に備えて、大学時代に教員免許を取得しておく大卒選手も多い。2010年に阪神を引退した西谷尚徳(明大)は高校国語の教員免許を持っており、高校教諭を経て、現在は立正大の特任講師をしている。
「将来、アマチュア野球の指導者になることを念頭に置いている大卒選手も多い。教員免許を持っていれば、高校野球の監督を目指す上で有利です。一方、高卒の選手は教師ではない専任監督になるか、大学などに入って教員免許を取得し直す必要が出てくる」(同前)
※週刊ポスト2017年9月29日号