当選回数が少ない議員でも、質問回数に大きな開きが存在する。自民の「魔の2回生」では、質問7回の山田賢司氏(兵庫7区)や斎藤洋明氏(比例北陸信越)がいる一方で、ゼロの田畑毅氏(比例東京)、大岡敏孝氏(滋賀1区)もいる。
田端氏らを含む当選3回以下の“オールゼロ”自民党議員全員に「国会でどんな活動をしていたのか」という質問書を送付した。
「昨年10月に党の内閣第二部会長に就任し、多くの政策について各省庁と打ち合わせを行なった」(松本文明氏=比例東京)、「厚生労働委員会の理事を務めたほか、この8月までは党の厚生労働部会長を務めた」(渡嘉敷奈緒美氏=大阪7区)、「今年は党青年局長としての党務に専念した」(鈴木馨祐氏=神奈川7区)、「党のIT戦略特命委員会の事務局長として、政府・与党のIT政策取りまとめに従事」(福田峰之氏=比例南関東)、「文部科学委員会、科学技術特別委員会の理事として、委員会の質疑者指名調整の役割があった」(山本朋広氏=比例南関東)といった「党務」などを理由に挙げた回答があれば、国会議員として何をしたのかがわかる。
一方で、この5議員以外でリストにある自民党の3回生以下の事務所は、質問に回答しなかった。選挙区の有権者から質問されても、同じ対応をするのか。
さらにいえば、小渕優子氏(群馬5区)。2014年9月に経産大臣に抜擢されながら直後に政治資金スキャンダルで大臣辞任に追い込まれた。同年12月の前回総選挙で当選して“禊”を済ませたように振る舞っているが、2015年1月に開かれた通常国会から現在まで、現任期中に国会の記録に残る活動はゼロだ。小渕事務所も、締め切りまでに回答はなかった。
特権的な待遇を受けながら、これでは“タダ飯を食っている”との誹りは免れない。まず国会議員から、「働き方改革」が必要だ。
※週刊ポスト2017年10月6日号