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2017.10.07 07:00  週刊ポスト

鎌田實医師 「Jアラートが作る不穏な空気に染まるな」

 ミサイル攻撃を想定した避難訓練も、全国約10の自治体で実施されている。ブロック塀の陰に隠れたり、頭をかばってうずくまったりする避難訓練の光景を、英国BBCはおもしろおかしく報じた。

 少しでも被害を少なくするために大事な行動という専門家もいるが、どうしてもバケツで消火訓練か、竹やり訓練のことを連想してしまう。こんなことより、政治はもっとやるべきことをやってほしい。

 今後、北朝鮮がミサイルを撃ち続けるたびに、不穏なサイレンが鳴り響くとしたら、ぼくたちにどんな影響があるだろうか。健康を害さないまでも、いつの間にか不安が蓄積し、恐怖や怒りに変わっていくのが心配だ。そうした恐怖や怒りの「空気」は、何かのきっかけに、激しい塊となって制御できなくなってしまう。日本人は「空気」に弱い。

 今、北朝鮮は、「金組」を守ろうと必死である。これまで世界は北朝鮮に圧力をかけ続けたが、うまくいっていない。経済制裁も、抜け道が多すぎる。

 9月11日に全会一致で採択された北朝鮮への制裁決議も、やはり腰砕けだった。「原油の禁輸」「ガソリンの禁輸」「天然ガスの禁輸」「北朝鮮労働者の雇用の全面禁止」などこれまでにない厳しい内容になると予想されていたが、結局、石油やガソリンなどの輸入に上限を設けたものの、原油に関しては現状維持。強硬なアメリカが中国やロシアに譲歩した形となった。

 国際社会が北朝鮮へ警告を発することには成功したと見る向きが多いが、バカじゃないか。もう警告は何年も発し続けている。

「金組」の組長が「オレは強い」「オレはカダフィやフセインのようにはつぶされないぞ」とヤンチャをしているだけ。不良少年がオレの話を聞いてくれと叫んでいるのだ。

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