「選手の待機所となる出雲ドームでのスペースの確保からして違った。例年、一塁側ベンチは大八木弘明監督率いる駒澤大など古豪の定位置で、ここ数年は青学大がその“威圧感”を避けて比較的空いている三塁側に陣取り、結果を残してきた。すると今年は、青学大がいたあたりを東海大が先に確保。それによって1区を任された大学駅伝初挑戦の阪口竜平(2年)もリラックスでき、区間賞の走りに繋がったに違いありません。
主務の力は本当に大事なんです。青学躍進のきっかけとなった体幹トレーニング(通称「青トレ」)を定着させたのは、箱根初優勝時(2015年)の高木聖也・主務でした。実は西川主務はその高木主務と同じ九州学院高(熊本県)出身。西川主務は同じ高校の先輩から、“主務の極意”を伝授されたのではないか。そんな想像さえ浮かんできます」
来年1月の箱根の勝敗を左右するのは、襷をつなぐ選手たちだけではない。
※週刊ポスト2017年10月27日号