若き大統領との関係も好感度を高めている大きな理由だ。「ブリジットは、ある意味、(エマニュエルの)目であり耳でもある」――フランスの新聞『Le Parisien』(4月3日号)がこう伝える通り、ブリジットさんはマクロン氏の実務を徹底的にサポートしている。例えば、大統領選では常に夫に同行し、集まった人たち全員と握手をする一方、忙しい夫とほかの政治家の連絡係を務め、服装・メイクをすべてチェックしてスピーチを添削するなどして、夫を支えた。前出の岩本さんが続ける。
「立ち位置がそれぞれ違うので一概に比べられませんが、小池さんと違い、ブリジットさんは男性と正面からぶつからない。フランス人は自己主張が激しいですが、ブリジットさんは一歩引いて夫を立てているように見えます。日本人的な“内助の功”もありますね。“若い男に走った女”と色眼鏡で見られてもおかしくないのですが、彼女は年齢を重ねてあらゆる面で成熟し、男性だけでなく、すべての人に対する優しさがあります。だから女性からも反感ではなく、好感を持たれるんです」
国民を束ねる女性リーダーとして支持を得るには、ブリジットさんが備える「優しさ」が必要だと国際政治学者の三浦瑠麗さんが言う。
「政治には、組織を率いる能力も必要。権力を振りかざすよりも人間的な側面を仕事に持ち込み、部下を慈しむことができれば、組織のさまざまなことがスムーズにいくようになります。その上で言うべき時にビシッと言えば、誰もが納得するはずです」
横文字が大好きな小池氏だけに、ブリジットさん流の「アムール」(愛)から「愛され方」を学んでほしい。
※女性セブン2017年11月2日号