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2017.11.02 07:00  週刊ポスト

落語界、新作から古典の名作まで元気な二ツ目たち

 三番手ぴっかり☆は師匠の小朝直伝の新作落語『元禄女太陽伝』。花魁に憧れ、自ら志願して吉原に来た上州出身の遊女が、討ち入り前夜の大石主税を男にする噺で、主人公の「明るく前向きでちょっとトボケた女」という設定が、ぴっかり☆のキャラと見事にマッチしていて実に面白い。彼女ならではの魅力溢れる一席だ。

 トリの小痴楽は古典の名作『宿屋の仇討』。上方見物から帰る江戸っ子三人連れが宿屋で巻き起こすドタバタ劇を、キレのいい口調でテンポ良く描いて観客を引き込む。芸人としての華もあり、いつ真打になってもおかしくない。勢いに乗る小痴楽らしいダイナミックな一席で会を締めくくった。

 観客の入りも上々、内容も充実。「二ツ目が元気な落語界」を端的に示す楽しい会になった。

●ひろせ・かずお/1960年生まれ。東京大学工学部卒。音楽誌『BURRN!』編集長。1970年代からの落語ファンで、ほぼ毎日ナマの高座に接している。『現代落語の基礎知識』『噺家のはなし』『僕らの落語』など著書多数。

※週刊ポスト2017年11月10日号

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