多くの人は病院に行けば病気が治る、よくなると当たり前に信じているが、実は逆のことも多い。それを小笠原さんは事例を次々と示しながら、会場にいる人たちに説明していく。最後にこう話した。
「誰でも人間は死にます。でも、死ぬまでの間は生きている。その生きている時のありようによって、残された人々がいのちの尊さ、生き方、死に方を学ぶことができるのではないかと。そうやって親から子へ、子から孫へといのちをつないでいければ、日本はとてもいい国になるのかなと思います」
小笠原さんの言葉に、会場からは万雷の拍手が起きた。編集部にも、本書を読んだかたから共感、絶賛の声が続々と届いている。
「昨年10月、夫が自宅で(末期がんでしたが入院はイヤだと言い)旅立ちました。朝、私が朝ドラを見ている間に旅立ってしまったことに自分を責めていたのですが、この本を読んで、人は旅立つ時を自分で決めるんだということに感動し、納得しました」(58才・女性)
「早く読みたかったです。母を2年前に亡くしたのですが、もっと早くこの本に出合っていたら、家で看取ってやれたかと思って、涙が出ました。多くのかたに読んでほしいです」(65才・女性)
「エンディングノートをつけたり身の回りを気にしたりはしますが、この本を読んで、楽しみが増えたように思います。これからは老人会などでみんなと話し合いたいと思います。笑うことを第一にしています」(81才・女性)
※女性セブン2017年11月16日号