◆「手際が良すぎる…」
過去の遺体損壊事件の記録などを参考にすると、実際、人の体をバラバラにするのは、かなり難儀な作業だ。大量に噴き出す血を体中に浴びながら、異臭の中で刃物を動かすが、すぐに透明の脂が刃にこびりついて切れなくなる。何本もの刃物を使っては研ぎ、使っては研ぎを繰り返すか、どんどん新しい刃物を使うしかない。
骨がある部分はノコギリやなたを使って力任せに切り離し、どうしても切り離せない部分にはきりを使って、切り離した肉は包丁やはさみで細かくしていったのだろう。
「警察は、9人の遺体を解体するには、“刃物が少なすぎる”と見ているようです。ホームセンターなどで大量に購入し、刃こぼれするなどして使えなくなったものは、どんどん捨てていったと見られています」(別の全国紙社会部記者)
白石容疑者は、取り調べに対し、「1人目と2人目の遺体の解体は1日でできなかったので、一時的に冷蔵庫に入れた」と供述しているという。しかし、過去の事件と比較すると、「遺体の解体にたった1日」というのは、あまりにも“手際”がよすぎる。
たとえば、2008年に東京・江東区で起きたOLバラバラ殺人事件では、犯人は遺体の解体に5日間かかり、捨てきるのも12日間かかったとされる。
「単独犯で2か月で9人の殺害と解体は不自然です。あまりにも手慣れている印象です。元交際相手の証言では、以前に白石容疑者が住んでいた東京・池袋のマンションでも、排水溝に“何か”が詰まり、ハエが大量発生し、異臭騒ぎが起きたことがあったそうです。また、実家の白石容疑者の2階の部屋の窓にはビニールの目張りがされ、異様な雰囲気だったといいます。本当に、このアパートに来てからが“初めての犯行”だったのか、疑問が残ります」(前出・別の記者)
※女性セブン2017年11月23日号