ライフ

血液検査のアルブミン 低下すると新型栄養失調になる恐れ

血中のたんぱく質成分「アルブミン」に要注目

 動脈硬化を引き起こす糖尿病に関連するのは、空腹時の血中に含まれるブドウ糖を示す「空腹時血糖値」(基準範囲70~110mg/dl)と、「中性脂肪」(同30~150mg/dl)の数値だが、ここに落とし穴がある。栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原毅医師はこう指摘する。

「健康診断では“当日の朝食を抜いてください”と指示されることが多い。このやり方だと、糖尿病を診断するのに重要な、食後の高血糖や高中性脂肪血症を数値として把握できません。ただ、食後の高血糖などを正確に検査するには手間も時間もかかる。目安として、健診結果の数値に中性脂肪値は20mg/dl、血糖値は10mg/dlプラスしても基準範囲内かを見るとよいでしょう」

 数ある項目のなかでも栗原医師がとくに注目するのが血中のたんぱく質成分である「アルブミン」だ。

 基準範囲は4.0~5.0g/dlだが、栗原医師は「4.2g/dl以上が望ましい」と強調する。

「筋肉の原料になるアルブミンは『低下』に注意を払うべき数値。本人は毎食食べているつもりでも栄養が不足し、行動意欲が薄れて活動量が低下する状態を『新型栄養失調』と呼びます。これを発症すると筋力が弱くなって転倒したり、免疫力が低下、寝たきりから認知症になるリスクが高まる。アルブミンの低下は新型栄養失調リスクを高めるので、十分に注意してほしい」(栗原医師)

 アルブミンが不足する場合は、バランスよく規則正しい食生活を心がけることで改善していくべきだという。

 血液中に含まれるコレステロールを示すのが、「LDL(悪玉)コレステロール」と「HDL(善玉)コレステロール」。血液がドロドロかを判断するうえでも重要な指標となる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

群馬県前橋市の小川晶前市長(共同通信社)
「再選させるぞ!させるぞ!させるぞ!させるぞ!」前橋市“ラブホ通い詰め”小川前市長が支援者集会に参加して涙の演説、参加者は「市長はバッチバチにやる気満々でしたよ」
NEWSポストセブン
ネットテレビ局「ABEMA」のアナウンサー・瀧山あかね(Instagramより)
〈よく見るとなにか見える…〉〈最高の丸み〉ABEMAアナ・瀧山あかねの”ぴったりニット”に絶賛の声 本人が明かす美ボディ秘訣は「2025年トレンド料理」
NEWSポストセブン
千葉大学看護学部創立50周年の式典に出席された愛子さま(2025年12月14日、撮影/JMPA)
《雅子さまの定番カラーをチョイス》愛子さま、“主役”に寄り添うネイビーとホワイトのバイカラーコーデで式典に出席 ブレードの装飾で立体感も
NEWSポストセブン
審査員として厳しく丁寧な講評をしていた粗品(THE W公式Xより)
《「脳みそが足りてへん」と酷評も》粗品、女性芸人たちへの辛口審査に賛否 臨床心理士が注目した番組冒頭での発言「女やから…」
NEWSポストセブン
12月9日に62歳のお誕生日を迎えられた雅子さま(時事通信フォト)
《メタリックに輝く雅子さま》62歳のお誕生日で見せたペールブルーの「圧巻の装い」、シルバーの輝きが示した“調和”への希い
NEWSポストセブン
宮崎あおい
《主演・大泉洋を食った?》『ちょっとだけエスパー』で13年ぶり民放連ドラ出演の宮崎あおい、芸歴36年目のキャリアと40歳国民的女優の“今” 
NEWSポストセブン
日本にも「ディープステート」が存在すると指摘する佐藤優氏
佐藤優氏が明かす日本における「ディープステート」の存在 政治家でも官僚でもなく政府の意思決定に関わる人たち、自らもその一員として「北方領土二島返還案」に関与と告白
週刊ポスト
大谷翔平選手と妻・真美子さん
《チョビ髭の大谷翔平がハワイに》真美子さんの誕生日に訪れた「リゾートエリア」…不動産ブローカーのインスタにアップされた「短パン・サンダル姿」
NEWSポストセブン
会社の事務所内で女性を刺したとして中国籍のリュウ・カ容疑者が逮捕された(右・千葉県警察HPより)
《いすみ市・同僚女性を社内で刺殺》中国籍のリュウ・カ容疑者が起こしていた“近隣刃物トラブル”「ナイフを手に私を見下ろして…」「窓のアルミシート、不気味だよね」
NEWSポストセブン
石原さとみ(プロフィール写真)
《ベビーカーを押す幸せシーンも》石原さとみのエリート夫が“1200億円MBO”ビジネス…外資系金融で上位1%に上り詰めた“華麗なる経歴”「年収は億超えか」
NEWSポストセブン
神田沙也加さんはその短い生涯の幕を閉じた
《このタイミングで…》神田沙也加さん命日の直前に元恋人俳優がSNSで“ホストデビュー”を報告、松田聖子は「12月18日」を偲ぶ日に
NEWSポストセブン
高羽悟さんが向き合った「殺された妻の血痕の拭き取り」とは
「なんで自分が…」名古屋主婦殺人事件の遺族が「殺された妻の血痕」を拭き取り続けた年末年始の4日間…警察から「清掃業者も紹介してもらえず」の事情