「もう菅さんはカンカンでしたよ。そもそも総理と菅さんは、3月末は“企業が繁忙期”“新生活のタイミングで転勤や引っ越しが多い”から無理だと相談していたそうです。そんなタイミングだったから、“絶対に3月末はありえない!”と突っぱねたんです。宮内庁に何でもかんでも決められてたまるかという、意地の張り合いみたいなもんですよ」(官邸番記者)
そんな紆余曲折の末に、どう考えても季節はずれでキリのよくない「4月末退位」案が安倍首相主導で浮上して、決定した流れだったという。
さらにいうと、安倍首相は頭の中で「御代代わり」でさえ踏み台とする“算盤”をはじいていそうなのだ。
「新時代の幕開けからわずか3か月ほど後の2019年夏には、参院選が控えています。もし、その年初頭の通常国会で安倍首相が悲願とする憲法改正案が提出されれば、改正への国民投票は参院選とのダブル投票になる。
安倍首相は、退位を1か月遅らせることで、国民的なイベントの高揚感を世間に残したまま選挙に臨もうとしたのではないでしょうか。
さらに、これから検討がすすむ『退位の礼』や『即位の礼』を、安倍首相は中心になって派手にやろうとするでしょう。トランプ米大統領やエリザベス英女王が列席するような規模で行えば、それを取り仕切った首相として歴史に名を残すことになるわけです」(政治ジャーナリスト)
美智子さまは、10月20日の誕生日に際しての文書に次のように綴られた。
《長い年月、ひたすら象徴のあるべき姿を求めてここまで歩まれた陛下が、御高齢となられた今、しばらくの安息の日々をお持ちになれるということに計りしれぬ大きな安らぎを覚え、これを可能にして下さった多くの方々に深く感謝しております》
両陛下の《安息の日々》は国民の願いでもある。それが国民不在、陛下不在の駆け引きで決まったとすればあまりにも寂しい。
※女性セブン2017年12月21日号