国内

外交官の私は流暢な日本語の中国美人スパイに誘われた!

中国の女性儀仗兵 Avalon/時事通信フォト

 同志社大学嘱託講師の村上政俊氏は外交官時代に留学していた中国で、研究員を名乗る美女から目的不明のアプローチを受けたという。あくまでも自然に接近してくる中国スパイの手口を明かす。

 * * *
 中国でその美女と遭遇したのは日本にも店舗を構える北京ダックの名店、全聚徳だった。西太后が権勢をふるった清朝末期創業の老舗は、周恩来がキッシンジャーを迎えた外交の舞台ともなり、店内にはこれまでに訪れた外国首脳の写真が所狭しと並べられている。

 店頭で客を出迎えるかわいらしいアヒルの人形は、これから北京ダックを食そうという人々の罪の意識を和らげているだけでなく、この店と政治外交とのえもいわれぬ深い結び付きをもカモフラージュしているかのようだ。

 当時私は在中国日本国大使館外交官補として北京大学国際関係学院に留学中だった。外交官補は明治憲法時代から続く伝統ある官職。見習いの外交官に与えられる。

 北京大学周辺は、中国の理科系最高峰で習近平を始め政界にも多くのOBを擁する清華大学、外国語教育の中心・北京語言大学などが密集する文教地区だ。

 その一角にある全聚徳清華園店。グーグル北京オフィス(*1)から目と鼻の先の北京ダック屋にこの日集まったのは、私の留学先である国際関係学院と日本のシンクタンク関係者だった。

【*1:当時。その後中国政府と検閲を巡って争い撤退を余儀なくされた。】

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン