芸能

情熱大陸ディレクターが語るハプニングと密着取材のポイント

『情熱大陸』12月17日放送回はプラントハンターの西畠清順さん

『情熱大陸』(MBS制作・TBS系列放送)の放送20周年を記念するスペシャル特番が12月17日放送予定だ。主人公は、プラントハンターの西畠清順さん。史上最大の巨木を採掘、輸送し「世界一のクリスマスツリー」を神戸港に設置する瞬間を追う密着隊に密着した。西畠さんが登場するスペシャル特番を担当するディレクター三木哲さんに『情熱大陸』とのかかわりを訊いた――。

 ぼくが最初の密着をしたのは、2008年に放送されたブックディレクターの幅允孝(はば・よしたか)さん。以来、だいたい1年に1本のペースで番組を作っています。担当回の密着期間は半年~1年。2010年に放送された作曲家の藤倉大さんは撮りたいコンサートがあって、1年かけました。

――2011年の放送に続き、プラントハンターの西畠清順さんに2回目の密着となる。

 前回はいろいろな場所へ旅して、イエメンに着くなり空港でカメラを没収されて謎の罰金を取られるというハプニングがあったりもしたので、「またあのハチャメチャな日々が始まるのか!」という高揚感もありました。簡単な英語であればぼくもコミュニケーションできるので、海外ロケで通訳はつけません。重要な部分は清順さんしかり、皆さん英語が堪能なので、そこは現場の協同作業です。

 今回の海外ロケはアフリカ最古の森の再生のためにジブチへ渡ったのですが、清順さんは「人が壊したものは人が責任を持って再生させないといけない」と話していました。密着で大事にしているのは、被写体が発するその時々の熱い思いや信念をいかに伝えるか。いかに彼らが発信する価値観を伝えるか、です。

――今回もハプニングが?

 神戸港に植樹した巨大ツリーを富山で掘り出した時に想定外の大型台風に見舞われて、カメラが3台壊れました。
 幸い映像は無事でしたが、もしかしたら一部、スマホの映像が放送で使われるかもしれません。

 掘り起こしのピンチには冷静に対応したものの、実はその後の密着中に足を滑らせて転んでしまうハプニングがあり、そこはさすがに声が出ちゃいました(笑い)。

――密着取材のポイントとは?

 信頼関係第一です。時にはきわどい質問もするので被写体との信頼関係を丁寧に築き、その上で取材者としての客観性を保っています。

 そして現場を楽しむこと。想定外の事態に撮影が不可能になることもあるので、ピリピリせずに撮れるものを撮って、流れに身を任せます。

※女性セブン2018年1月1日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト