スポーツ

パドックでの周回は馬がリラックスできるのが理想

名調教師が「パドック」について語る

 本日はいよいよグランプリ有馬記念。キタサンブラックの引退レースということもあって大いに盛り上がり、パドック回りは早くからファンで埋まりそうだ。数々の名馬を世に送り出した調教師・角居勝彦氏による週刊ポストでの連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」から、パドックの役割についてお届けする。

 * * *
 出走馬の登場を今か今かと待ち構えている大勢の人間たち。しかしそこに登場する馬に誇らしい思いはありません。いつも面倒を見てくれる厩務員が寄り添ってくれているけれど、不安でいっぱいのはずです。

 パドックでの周回はリラックスするのが理想。リラックスしながらも、我慢させています。首を激しく振ったり跳ねたりして馬っ気を出す馬を時おり見ますが、レースに向けての我慢ができていない。パドックでじっとエネルギーを溜めることが大事です。

 GIレースでは、周回中のパドックの中に馬主さんや調教師が歓談しながら愛馬の様子を眺める光景がおなじみです。途中からジョッキーも輪の中に入って華やかな雰囲気を演出しますが、その他のレースのパドック周回は緊張感の中で淡々と行なわれますね。

 締切15分ほど前になって「とまーれ!」の号令がかかった後、調教師が馬に駆け寄ります。ジョッキーたちも整列して一礼し、小走りにそれぞれの騎乗馬に向かう──パドックではお馴染みのシーンです。

 古くからの競馬ファンにとっては、調教師になったかつての名ジョッキーの姿を見るのが楽しみかもしれません。現役時代同様軽やかに馬に走り寄る若手もいれば、体型がすっかり変わってしまった(笑い)ベテランもいます。みな、これからレースに臨む愛馬の状態を確認しにいくわけです。

関連キーワード

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン