「俺が生まれたのは栃木の工場だったよ。もう20年も前のことさ。セメントと砂と石を混ぜてね、中味が全部つまっていたら重すぎるだろ? だから中を中空に、筒状に作るんだよ。鉄筋を入れてね。だから俺は筋金入りなんだよ」って(笑)。
電信柱には全部ナンバーが振られていて、いつ、どこの工場で作られた電柱なのかが全部わかるから、あらかじめ東京電力に電話して調べておくんです。外に出てしゃべるのはとても楽しくて、身体の調子もすっかり良くなりました。
■聞き手/柳澤健(ノンフィクションライター)
※週刊ポスト2018年1月12・19日号