「桜島は2011年に観測史上最多となる996回の爆発的噴火を記録しています。西日本も間接的に太平洋プレートの動きに影響を受けていると考えられるのです。その後噴火は減少傾向にありましたが、2017年の爆発的噴火は81回とまた増加傾向にあります」
現在、日本には111の活火山が存在している。なかには主だった活動が何十年も見られていない火山が存在する。しかし、高橋氏は「どの山に登るにも覚悟と準備が必要」と、呼びかける。
「噴火の前に火山性微動を観測することはありますし、人工衛星から山体の膨張が観測されることもある。だが、それから何日後に爆発が起きるのかを詳細に予知することはできない以上、たとえ気象庁の警戒レベルが低かろうともリスクを軽視すべきではないのです」
“ノーマーク”だった草津白根山が噴火し、尊い人命が失われたことを忘れてはならない。
※週刊ポスト2018年2月9日号