国際情報

中国人大富豪 「汗血馬」の子孫集め武帝の騎馬軍団再現へ

富豪の夢は騎馬軍団の再現だった

 かつて中国で「汗血馬」と呼ばれ、1日に千里(現在の500km)以上走ったと伝えられ、その子孫とされる「アハルテケ」300頭が中国新疆ウイグル自治区に集結していることが分かった。

 中国の大富豪で実業家の陳至峰・野馬集団会長が2009年からこれまで20億元(約344億円)をかけて買い集めたもので、陳氏は「漢(紀元前206~220年)の第7代皇帝の武帝(紀元前141~同87年)が成し遂げた大騎馬軍団の再現を目指し、最終的には1000頭を集めたい」と自身が抱く壮大な夢を語っている。香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。

 アハルテケは中央アジアのトルクメニスタン共和国が原産の現存する最も古い馬種のひとつで、別名「黄金の馬」と呼ばれている。

 もともとは武帝の時代に、中央アジアのフェルガナ地方に興ったアーリア系民族の国家である大宛に多く生息しており、武帝が大宛に派遣した部下の張騫(?~紀元前114年)が中国に持ち帰ったとされる。

 武帝はこの馬のまっすぐな頭部や長い耳、アーモンド型の目、長い背中にスリムな馬体、「黄金の馬」という別名の由来となった光沢のある毛並み、長い距離を走って疲れ知らずという運動能力など、この馬にすっかり魅せられたという。武帝が「この馬は血のような汗を流して走る」と表現したことが「汗血馬」の語源とされる、

 武帝は張騫に命じて、再び大宛に行き、この馬を多数連れてくるように命じたことから、張騫は3000頭以上の汗血馬を持ち帰っており、漢は大騎馬軍団を組織し、外征では他国の戦いでも連戦連勝したと伝えられる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト