国内

中学入試にもグローバル化の影響 思考力試す超難問も

大妻中野中の新思考力入試「TIME誌がYouを選出した理由は?」

 中学受験といえば、公立の小学校で学んだ教科書の知識だけではとても突破できないような難問が多いことでも知られるが、ここ数年、思考力や表現力を問うユニークな設問も増えている。安田教育研究所代表の安田理氏が、この2月に出題されたばかりの入試問題をいち早く入手。その中から特徴的な記述問題を紹介する。

 * * *
 これまで、中学受験生の多数派は進学塾に小3の3学期から通って国語・算数・理科・社会の4科目を勉強してきた。だが、リーマンショック以降、進学塾に入塾する時期が遅くなったり、そもそも通わなかったりという受験層が増えてきている。

 また、以前だったら受験生活に入った段階で、お稽古事、スポーツクラブを辞めていたものが、小6でも続けさせるという家庭が増えている。こうした進学塾に通っていない、通っていても以前と比べるとソフトな受験生活になっている受験生が多くなった。

 そこに、大学入試改革の影響もあり、「学力観」が変わってきた。従来日本では、学力というと、学んで身についたものという学力観が一般的だったが、欧米ではコンピテンシー(行動特性、リテラシー)を学力とみなしている。

 大学入試改革の論議を通じて旧来型の知識・技能中心の学力ではこれからのグローバル社会に対応できなくなるという危機感が広がってきて、学力観そのものがグローバルスタンダードなものに変化しつつあることが、中学入試問題の変化にもつながっている。

 では実際にどのような問題が出題されたのか。3つほど問題例を挙げてみよう。

 最初は大妻中野中学校(東京・女子校)の「新思考力入試」総合IIの問題である。「新思考力入試」はこのほか、総合I(理科・社会の合科型問題)、総合III(算数の力を見る問題)がある。総合IIはこれ1問で、50分で記述する。

関連キーワード

関連記事

トピックス

憔悴した様子の永野芽郁
《憔悴の近影》永野芽郁、頬がこけ、目元を腫らして…移動時には“厳戒態勢”「事務所車までダッシュ」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(左・時事通信社)
【東大前駅・無差別殺人未遂】「この辺りはみんなエリート。ご近所の親は大学教授、子供は旧帝大…」“教育虐待”訴える戸田佳孝容疑者(43)が育った“インテリ住宅街”
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
【エッセイ連載再開】元フジテレビアナ・渡邊渚さんが綴る近況「目に見えない恐怖と戦う日々」「夢と現実の区別がつかなくなる」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を訪問された愛子さま(2025年5月8日、撮影/JMPA)
《初の万博ご視察》愛子さま、親しみやすさとフォーマルをミックスしたホワイトコーデ
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』が放送中
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』も大好評 いつまでのその言動に注目が集まる小泉今日子のカッコよさ
女性セブン
事務所独立と妊娠を発表した中川翔子。
【独占・中川翔子】妊娠・独立発表後初インタビュー 今の本音を直撃! そして“整形疑惑”も出た「最近やめた2つのこと」
NEWSポストセブン
名物企画ENT座談会を開催(左から中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏/撮影=山崎力夫)
【江本孟紀氏×中畑清氏×達川光男氏】解説者3人が阿部巨人の課題を指摘「マー君は二軍で当然」「二軍の年俸が10億円」「マルティネスは明らかに練習不足」
週刊ポスト
田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン