国内

“納税者一揆”勃発も首相は「佐川君こそ官僚の鑑」と評価

安倍首相は佐川氏を高評価(時事通信フォト)

 今年の確定申告は異様なムードの中で始まった。佐川宣寿・国税庁長官の罷免を求める署名が2万人に達し、霞が関の財務省本庁舎には“反佐川”のデモ隊が押しかけた。政治家でもない「一官吏」に対して国民が大規模な抗議活動を起こしたのは前代未聞だ。ところが、国民が怒れば怒るほど、官邸では佐川氏の評価がうなぎ登りだという。一体、なぜなのか──。

「佐川罷免要求」の声は日増しに大きくなり、このままでは国の税収を左右する確定申告の徴税事務への影響は避けられそうにない。

 まさに、“納税者一揆“だ。だが、その標的となった佐川氏の風貌は「小役人」に見えこそすれ、“悪代官”には見えない。それが納税者の怒りを一身に受けるに至ったきっかけは、昨年の通常国会の答弁だった。

 安倍首相夫妻の“お友達”が理事長を務めていた森友学園に国有地が格安で売却された問題をめぐって、「記録は速やかに廃棄した」と、“証拠隠滅”と受けとられても仕方がない説明を堂々と行ない、野党の追及を封じて疑惑の拡大を食い止めた。その功績で国税庁長官に出世した。

 だが、今年に入って嘘がバレた。財務省と森友側との膨大な交渉記録が残っていたことが発覚し、野党は「虚偽答弁だ」と佐川氏の国会招致を要求、“ウソツキ佐川”と納税者の怒りに一気に火がついた。

 国民の納税意識は、納めた税金が国民のために使われるという「国への信頼」に支えられている。佐川氏がやったことはその信頼を裏切る行為であり、だからこそ“こんな国税庁長官に税金が払えるか”という声が沸騰しているのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

安達祐実と元夫でカメラマンの桑島智輝氏
《ばっちりメイクで元夫のカメラマンと…》安達祐実が新恋人とのデート前日に訪れた「2人きりのランチ」“ビジュ爆デニムコーデ”の親密距離感
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《安達祐実の新恋人》「半同棲カレ」はNHKの敏腕プロデューサー「ノリに乗ってる茶髪クリエイターの一人」関係者が明かした“出会いのきっかけ”
NEWSポストセブン
イベントの“ドタキャン”が続いている米倉涼子
「押収されたブツを指さして撮影に応じ…」「ゲッソリと痩せて取り調べに通う日々」米倉涼子に“マトリがガサ入れ”報道、ドタキャン連発「空白の2か月」の真相
NEWSポストセブン
元従業員が、ガールズバーの”独特ルール”を明かした(左・飲食店紹介サイトより)
《大きい瞳で上目遣い…ガルバ写真入手》「『ブスでなにもできないくせに』と…」“美人ガルバ店員”田野和彩容疑者(21)の“陰湿イジメ”と”オラオラ営業
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《“奇跡の40代”安達祐実に半同棲の新パートナー》離婚から2年、長男と暮らす自宅から愛車でカレを勤務先に送迎…「手をフリフリ」の熱愛生活
NEWSポストセブン
明治、大正、昭和とこの国が大きく様変わりする時代を生きた香淳皇后(写真/共同通信社)
『香淳皇后実録』に見当たらない“皇太子時代の上皇と美智子さまの結婚に反対”に関する記述 「あえて削除したと見えても仕方がない」の指摘、美智子さまに宮内庁が配慮か
週刊ポスト
「ガールズメッセ2025」の式典に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月19日、撮影/JMPA)
《“クッキリ”ドレスの次は…》佳子さま、ボディラインを強調しないワンピも切り替えでスタイルアップ&フェミニンな印象に
NEWSポストセブン
結婚へと大きく前進していることが明らかになった堂本光一
《堂本光一と結婚秒読み》女優・佐藤めぐみが芸能界「完全引退」は二宮和也のケースと酷似…ファンが察知していた“予兆”
NEWSポストセブン
売春防止法違反(管理売春)の疑いで逮捕された池袋のガールズバーに勤める田野和彩容疑者(21)
《GPS持たせ3か月で400人と売春強要》「店ナンバーワンのモテ店員だった」美人マネージャー・田野和彩容疑者と鬼畜店長・鈴木麻央耶容疑者の正体
NEWSポストセブン
日本サッカー協会の影山雅永元技術委員長が飛行機でわいせつな画像を見ていたとして現地で拘束された(共同通信)
「脚を広げた女性の画像など1621枚」機内で児童ポルノ閲覧で有罪判決…日本サッカー協会・影山雅永元技術委員長に現地で「日本人はやっぱロリコンか」の声
NEWSポストセブン
三笠宮家を継ぐことが決まった彬子さま(写真/共同通信社)
三笠宮家の新当主、彬子さまがエッセイで匂わせた母・信子さまとの“距離感” 公の場では顔も合わさず、言葉を交わす場面も目撃されていない母娘関係
週刊ポスト
Aさんの左手に彫られたタトゥー。
《10歳女児の身体中に刺青が…》「14歳の女子中学生に彫られた」ある児童養護施設で起きた“子供同士のトラブル” 職員は気づかず2ヶ月放置か
NEWSポストセブン