ライフ

日本初の電球作った“日本のエジソン”は鉄道でも日本初

初期の白熱電球(写真提供/東芝未来科学館)

 明治維新から150年を向けた今年、各地で関連イベントが予定されているが、維新とともに文明開化が一気に押し寄せた明治時代の人々は、どんな生活を送っていたのか? 明治時代に生まれた革新的な品を紹介しよう。

●紙巻煙草
 欧米の「紙巻煙草」が明治時代に輸入されるようになり、ハイカラな煙草として都市部を中心に普及した。後に「天狗の岩谷」の異名を轟かせた薩摩生まれの岩谷松平は、西南戦争で家屋を焼失したのを機に上京。国産の紙巻煙草の製造に乗り出し、明治17(1884)年頃、口付紙巻煙草「天狗煙草」を発売した。岩谷はその後、両切紙巻煙草「サンライス」を発売した京都の村井兄弟商会と熾烈な宣伝合戦を繰り広げた。

●電燈・電球
 明治15(1882)年、東京・銀座の一角に電気を利用するアーク燈が灯り、ガス燈の光に慣れていた人々も電燈の明るさに圧倒されたという。『明治もののはじまり事典』(柏書房)の著者・湯本豪一氏がいう。

「この年の雑誌『団団珍聞』に掲載された風刺漫画では、提灯やガス燈、ランプが電燈の明るさにはかなわないと嘆き、泣き崩れる様子が描かれています」

 ガス燈などが街から徐々に姿を消し、電気の時代が到来するなか、アーク燈の点灯にも関わった藤岡市助(現・東芝の創業者の一人)が明治23(1890)年、日本初の白熱電球の製造に成功する。電球の国産化と普及に尽力した藤岡は、日本で初めて電車を走らせた人物でもある。電力などの事業にも携わり、「日本のエジソン」と呼ばれている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

復帰会見をおこなった美川憲一
《車イス姿でリハビリに励み…》歌手・美川憲一、直近で個人事務所の役員に招き入れていた「2人の男性」復帰会見で“終活”にも言及して
NEWSポストセブン
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
公設秘書給与ピンハネ疑惑の維新・遠藤敬首相補佐官に“新たな疑惑” 秘書の実家の飲食店で「政治資金会食」、高額な上納寄附の“ご褒美”か
週刊ポスト
高市早苗首相(時事通信フォト)
高市早苗首相の「官僚不信」と霞が関の警戒 総務大臣時代の次官更迭での「キツネ憑きのようで怖かった」の逸話から囁かれる懸念
週刊ポスト
男気を発揮している松岡昌宏
《国分騒動に新展開》日テレが急転、怒りの松岡昌宏に謝罪 反感や逆風を避けるための対応か、臨床心理士が注目した“情報の発信者”
NEWSポストセブン
水原受刑者のドラマ化が決定した
《水原一平ドラマ化》決定した“ワイスピ監督”はインスタに「大谷応援投稿の過去」…大谷翔平サイドが恐れる「実名での映像化」と「日本配信の可能性」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(Instagramより)
「球場では見かけなかった…」山本由伸と“熱愛説”のモデル・Niki、バースデーの席にうつりこんだ“別のスポーツ”の存在【インスタでは圧巻の美脚を披露】
NEWSポストセブン
モンゴル訪問時の写真をご覧になる天皇皇后両陛下(写真/宮内庁提供 ) 
【祝・62才】皇后・雅子さま、幸せあふれる誕生日 ご家族と愛犬が揃った記念写真ほか、気品に満ちたお姿で振り返るバースデー 
女性セブン
村上迦楼羅容疑者(27)のルーツは地元の不良グループだった(読者提供/本人SNS)
《型落ちレクサスと中古ブランドを自慢》トクリュウ指示役・村上迦楼羅(かるら)容疑者の悪事のルーツは「改造バイクに万引き、未成年飲酒…十数人の不良グループ」
NEWSポストセブン
現在は三児の母となり、昨年、8年ぶりに芸能活動に本格復帰した加藤あい
《現在は3児の母》加藤あいが振り返る「めまぐるしかった」CM女王時代 海外生活を経験して気付いた日本の魅力「子育てしやすい良い国です」ようやく手に入れた“心の余裕”
週刊ポスト
熊本県警本部(写真左:時事通信)と林信彦容疑者(53)が勤めていた幼稚園(写真右)
《親族が悲嘆「もう耐えられないんです」》女児へのわいせつ行為で逮捕のベテラン保育士・林信彦容疑者(53)は“2児の父”だった
NEWSポストセブン
リクルート社内の“不正”を告発した社員は解雇後、SNS上で誹謗中傷がやまない状況に
リクルートの“サクラ行為”内部告発者がSNSで誹謗中傷の被害 嫌がらせ投稿の発信源を情報開示した結果は“リクルートが契約する電話番号” 同社の責任が問われる可能性を弁護士が解説
週刊ポスト
上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン