残り約1か月間の放送は、「戦中・戦後の激動期が描かれ、モチーフとなっている吉本興業の描写もリアルになる」とのこと。芸人たちも戦争に巻き込まれ、命に関わる深刻な事態もあるようです。
シビアなシーンが増えると、必然的にドラマ性はアップ。「戦後のつらい状況下で、ヒロインはどのように生き抜くのか」は、朝ドラの醍醐味だけに、てんたちがどのように笑いを作り出していくのかに注目が集まるでしょう。
『わろてんか』は、序盤から中盤にかけてさんざん叩かれ、いまだその声はあるものの、終盤には視聴率をさらに上げて終わる可能性を秘めているのです。
【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本前後のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。