国内

大震災で生死を分ける場所のとり方・選び方

コンビニ・スーパーはレジやATM、酒売り場近くが危険

 2018年3月11日、東日本大震災から7年を迎えた。

「建物内に入る時は、その建物が地震に強いかどうかを気にする習慣をつけましょう。1981年6月1日以降、新たな耐震基準が設けられ、震度6強~7に達する大規模地震でも倒壊、崩壊しない建築物であることが法律で定められました。

 つまり、それ以前に建てられた建物は、この耐震基準を満たしていない可能性が高いんです」と語るのは、危機管理アドバイザーの国崎信江さんだ(「」内以下同)。そして建物内に入ったら、まずは“天井”を見よう。

「東日本大震災では、仙台駅や茨城空港などで天井が落下しました。実は、耐震基準とは、建物の内側に定められたもの。天井や外壁、照明器具など、外側にある非構造部材の耐震性は法律で定められていないのです。そのため、吊り天井などは、激しい揺れではがれ落ちる危険性が高いのです」

 屋内にいる時は、自分が今、何階のどこにいて、避難経路はどこか、必ずチェックする習慣もつけておこう。

 屋外で被災した場合はどうすべきか。災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんに話を聞いた(「」内以下同)。

「市街地では、看板やガラスが落下してきます。倒壊する可能性が低い、新しいビルの中に避難するのがおすすめ」

 市街地で特に危険なのは、高速道路とその周辺だという。

「コンクリートは50年で耐震性が著しく低下します。阪神・淡路大震災でも、かなりの高速道路が倒壊しました。東京の首都高速道路が開通したのは1962年。今、付け替え工事が進められていますが、これは耐震性が充分ではない証拠」

 また、前回の地震で耐えたから大丈夫、というわけではない。たとえば、熊本地震では震度7の揺れが2回続き、1回目は持ちこたえたが2回目で倒壊した建物が多かった。

「1度のダメージで耐震性は下がります。関東や東北の建物は、東日本大震災の影響を受けています。前回傷を負った場合、次は倒壊する可能性が上がると思った方がいい」

 一方、海や山にいる場合は、自分がいる場所の“高さ”を知ることが大切だという。

「今より高い場所はどこにあるか、どの方角にいくと安全かチェックしましょう」

※女性セブン2018年3月22日号

関連記事

トピックス

ヴィクトリア皇太子と夫のダニエル王子を招かれた天皇皇后両陛下(2025年10月14日、時事通信フォト)
「同じシルバーのお召し物が素敵」皇后雅子さま、夕食会ファッションは“クール”で洗練されたセットアップコーデ
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
【長野立てこもり殺人事件判決】「絞首刑になるのは長く辛く苦しいので、そういう死に方は嫌だ」死刑を言い渡された犯人が逮捕前に語っていた極刑への思い
NEWSポストセブン
ラブホテルから出てくる小川晶・市長(左)とX氏
【前橋市・小川晶市長に問われる“市長の資質”】「高級外車のドアを既婚部下に開けさせ、後部座席に乗り込みラブホへ」証拠動画で浮かび上がった“釈明会見の矛盾”
週刊ポスト
米倉涼子を追い詰めたのはだれか(時事通信フォト)
《米倉涼子マトリガサ入れ報道の深層》ダンサー恋人だけではない「モラハラ疑惑」「覚醒剤で逮捕」「隠し子」…男性のトラブルに巻き込まれるパターンが多いその人生
週刊ポスト
問題は小川晶・市長に政治家としての資質が問われていること(時事通信フォト)
「ズバリ、彼女の魅力は顔だよ」前橋市・小川晶市長、“ラブホ通い”発覚後も熱烈支援者からは擁護の声、支援団体幹部「彼女を信じているよ」
週刊ポスト
新聞・テレビにとってなぜ「高市政権ができない」ほうが有り難いのか(時事通信フォト)
《自民党総裁選の予測も大外れ》解散風を煽り「自民苦戦」を書き立てる新聞・テレビから透けて見える“高市政権では政権中枢に食い込めない”メディアの事情
週刊ポスト
ソフトバンクの佐藤直樹(時事通信フォト)
【独自】ソフトバンクドラ1佐藤直樹が婚約者への顔面殴打で警察沙汰 女性は「殺されるかと思った」リーグ優勝に貢献した“鷹のスピードスター”が男女トラブル 双方被害届の泥沼
NEWSポストセブン
出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
NEWSポストセブン