ひとたび南北統一の機運が世界中に広がると、反対するものは悪者になる。核を持ったまま統一コリアが誕生すれば歴史的、地政学的につながりの深い中国と友好関係を結ぶだろう。そのとき日本の安全保障上の条件は大きく転換することになる。
●たけさだ・ひでし/1949年兵庫県生まれ。慶應義塾大学大学院修了後、防衛省防衛研究所に教官として36年間勤務。その間、米スタンフォード大学、ジョージワシントン大学客員研究員、韓国中央大学客員教授等を歴任。2011年、防衛省を退職後、韓国延世大学教授等を経て現職。著書に『東アジア動乱』(角川oneテーマ21)、『なぜ韓国外交は日本に敗れたのか』(PHP新書)などがある。
※SAPIO2018年3・4月号