表層的なライブでは本質は伝わらない(堀江貴文・著/『属さない勇気』より)


 私が起業した最初のきっかけは、インターネットのすごさに興奮したこと。その可能性をビジネスで追求しているうちに、たまたま六本木ヒルズに住むようになっただけだ。スタートが全然違う。

 意識的に距離を取っているけれど、いろんなルートを使って、彼らはいまだに私をセミナーの講師や、顧客を集めた講演会のゲストに呼んでくる。そもそも、講演会で「私の話を聞きたい」というスタンス自体、おかしい。

 私の考えや思想を知りたいというなら、私の著書やメルマガを読めばいい。講演会で話す内容は、すべて同じだ。本に書いてあることを、いちいち聞きに来る必要はないだろう。本を読んだ方が、講演会場までの交通費より安上がりなはずだ。

 それでも堀江貴文を呼びたい彼らは、ライブ体験を期待しているだけだ。生の姿が見られた、声を聞けた、講演会後に握手できた、写真を撮れた……など。私と直接ふれあえる、わずかな可能性に、高い価値を感じているのだ。

 マスコミの取材依頼も、大半は同じ。正直、少し迷惑な話だ。私そのものを、ありがたがってもらってもしょうがない。私はアイドルでも教祖でもないからだ。

◆瀬戸内寂聴さんの法話に大勢の聴衆が押し寄せるのはなぜか

 堀江貴文を崇める人は、どこか新興宗教に洗脳された信者と似通っている。例えば、仏教は経典を唱えると極楽浄土に行けますとか、仏像を拝むと御利益がありますなど、表面だけの行為が信者の間に広まってしまっている。

 仏教は本来、ブッダが構築した複雑な哲学みたいなもので、それを理解するのが信者の大切な目的のはずだ。お経の内容を知ることに本質的な意義があるのではないか。

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