マイク・トラウト(26)、アルバート・プホルス(38)などエンゼルスの長距離砲は右打者に偏っている。オフに獲得した新戦力もイアン・キンズラー(35)、ザック・コザート(32)といった右打ちばかり。左の強打者は昨季19本塁打のコール・カルフーン(30)ひとりという人材不足だ。大谷がその打棒を発揮すれば、打線のバランスは格段に良くなる。
大谷獲得の立役者となったビリー・エプラーGMがいう。
「補強の課題はバランスの取れたチームを作ることにあった。翔平が加わったことで先発陣も充実し、得点力に乏しかった打線(昨季の平均得点はリーグ11位)のテコ入れにもなる。ワールドチャンピオンになった2002年のようなチームを目指して2度目の頂点を狙う」
エンゼルスのチームカラー同様、ファンが真っ赤に燃え上がるようなプレーオフが待っているはずだ。
●取材・文/出村義和(スポーツジャーナリスト、J SPORTS解説者)
※週刊ポスト2018年4月6日号