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大塚家具が創業の地から撤退、父娘ゲンカはついに決着か

ここから久美子社長の逆襲はあるか(時事通信フォト)

 日本一有名な“親子ゲンカ”に異変が起きた。大塚家具が“創業の地”である埼玉県春日部市の店舗「春日部ショールーム」を5月27日に閉店することを発表した。同社は1969年、春日部に大塚勝久氏が創業。経営方針をめぐる争いの末、経営権が勝久氏から、長女の久美子社長に移ったのが2015年3月のことだった。

 勝久氏は久美子氏の弟で長男の勝之氏とともに大塚家具を去り、同年7月に新会社「匠大塚」を設立。翌2016年、当てつけのように、春日部ショールームのすぐ近くに店舗をオープンし、“親子ゲンカ第2ラウンド”と注目を集めた。経済ジャーナリストの松崎隆司氏が語る。

「久美子さんは勝久さんの高級店路線を一新し、会員制を廃止するなど、店の敷居を低くすることを目指しました。滑り出しは順調だったのですが、やがて従来の顧客が離れていき、業績は下降の一途。売上高はこの2年間で100億円以上落ちています」

 久美子氏は業績が悪化した2016年度から「売り場面積を小さくして売れ筋商品を並べれば利益率が上がる」というビジネスモデルを掲げている。しかし、勝久氏の路線を全否定するような久美子氏の方針に合わない社員は、次々と会社を辞め、匠大塚に移籍しているという。

 大塚家具に春日部ショールームの閉店について聞いたところ、「建物の老朽化や店舗の効率化が主な理由です。匠大塚の影響は少ない」(広報室)と回答した。一方、匠大塚の社長を務める勝之氏はこう言う。

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