国内

福田元事務次官のセクハラ疑惑会見に心理士がツッコミ

セクハラ問題はどう決着?

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、セクハラ問題渦中の福田淳一元事務次官の会見に注目。

 * * *
 財務相が森友問題の決裁文書を改ざんしたように、誰かが音声データを改ざんしたとでも言いたいのだろうか。

 財務相の福田淳一事務次官が、週刊誌によるセクハラ報道を「事実と異なる」と真っ向から否定した。会見での福田氏の釈明を聞くと、クラブかキャバクラでの女性との会話を切り取られた?とでも言いた気だが、それから約5時間後、テレビ朝日が同社の女性社員に対してセクハラがあったと発表したのだから、その発言の信ぴょう性は薄れるばかりだ。

 辞任を表明した会見から見えてきた、福田氏の深層心理を探ってみよう。

 嘘をつく人が隠さなければならないものは2つあると言われている。1つは真実、もう1つは嘘を隠そうとするために心の中に生じてくる感情だ。嘘を隠そうとするために生じる感情は、不安や動揺、罪悪感といったネガティブなものが多い。これらの感情も隠さなければならないのだが、ふとした瞬間にそれが仕草となって出てしまう。

 嘘のサインとよく言われるのが“まばたき”である。嘘をついている時、人はまばたきの回数が極端に増えるという傾向がある。15分ほどの福田氏の会見を見ると、自分の声や女性記者に関する質問、セクハラ発言の内容や辞任理由を問われると、途端にまばたきが多くなる。逆に官邸に関する話や森友問題になるとまばたきは少なくなる。あまりにもストレートな反応なのだ。

 身体の揺れも不安や動揺を表す。特に頭や身体を横に揺らす時はNOのサインとも言われている。女性記者との音声の日時について聞かれた福田氏は、「日付がないんでわかりません」と身体を揺らし、辞任理由について「現在の状況では仕事ができない」と、麻生大臣に伝えたと身体を揺らした。録音された会話については「自分の声なのかなぁ」と身体を揺らし、話しているうちに動揺やストレスが強くなってきたのだろう、身体の揺れがどんどん多くなる。隠し事がないのなら、なぜ、こんなにも身体が揺れるのだろう。

 会見での返答にも、嘘と思えるサインが潜んでいた。嘘をつく人は嘘がばれることを恐れて、時間や場所など詳細について話すのを避ける傾向があるが、罪悪感からなのか否定の仕方が曖昧になりやすい。自分の声かと聞かれても、福田氏は「自分のものかどうかわからない」と否定的な言い方をしたり、「そういうものですか?」と逆質問したり。完全否定はしないのだ。

関連記事

トピックス

6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
さいたま市大宮区のマンション内で人骨が見つかった
《さいたま市頭蓋骨殺人》「マンションに警官や鑑識が出入りして…」頭蓋骨7年間保管の齋藤純容疑者の自宅で起きた“ある異変”「遺体を捨てたゴミ捨て場はすごく目立つ場所」
NEWSポストセブン
大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン