この番組のテーマは「なんでもできる!なんでもなれる!輝く未来を抱きしめて!!」である。主題歌もやりたいことはなんでもできると応援歌のごとく元気がいい。そう歌う一方で、三人にはそれぞれ悩みもあるのだ。はなは、自分が子供っぽく見られがちなことやドジで失敗も多いことで凹むこともしばしば。成績優秀なさあやはママが女優で自分も名子役だったのにやりたいことがいまいちわからない。おしゃれでおとなっぽいほまれは元フィギュアスケートの選手だったがジャンプの失敗がもとでスケートから遠ざかっていたという。とても中2とは思えない人生経験ばかりである。
『冬のソナタ』や『世界の中心で、愛をさけぶ』が話題になった2004年、初めて登場した『ふたりはプリキュア』の主人公のひとり、なぎさはすてきな恋愛や花嫁になることにあこがれていた。『HUGっと』のはなが目指しているのは「イケてる大人のお姉さんになること」だという。単純に見えて結構複雑に悩んでいる3人が、「子育て」と「プリキュア」という活動でどう成長していくのか。そう考えると、このシリーズの奥は深い。