芸能

写真家・秋山庄太郎氏 撮影に遅刻の美空ひばりに憤慨した

美空ひばりのほか大原麗子(写真)など多くの女優を撮影した(写真は1960~65年頃)

 1946年、26歳から写真家として活動を開始してから2003年に急逝するまで、秋山庄太郎は女性ポートレートを中心に撮影を続けた。原点は女優・原節子だった。その特別な思いは多数の著書から窺うことができる。

 秋山は、山形県米沢市に「山粧亭」というスタジオを兼ねた別荘を建て撮影を行なっていた。名前の由来は秋山庄太郎と山形県米沢市から来ている(『山粧う(やまよそおう)』とは「秋」の季語。「秋山」と「山形」の『山』、米沢市の「米」と庄太郎の「庄」を組み合わせて『粧』で、山粧亭とした)。

「大原麗子さんや浅丘ルリ子さんなど、多数の女優さんがいらっしゃいました。もう取り壊してしまいましたが、一度あそこで大原さんについて、『人懐っこくて良い子なんだよなあ』と語っていたのが思い出されます。まだ人も多くなかったので、風景や花、ヌードなどの撮影をしやすかったんだと思います。特に東てる美さんは、ここでの撮影をかなり気に入っているようで、今でも旅番組で米沢と秋山の思い出を懐かしそうに紹介してくれます」(秋山庄太郎写真芸術館・館長の上野正人氏)

 秋山は写真家としての地位を確立してからも、被写体を和ませ、穏やかな表情で撮影するということに生涯努力していたという。

「自宅や別荘では、原稿を書くときでもなんでもテレビはつけっぱなしで映画やバラエティ番組が流れていました。こういう番組が好きなのかと尋ねたら『好きとか嫌いとかじゃない。これから売り出すタレントさんや女優さんとかが出てるから、撮影の時にちゃんと名前が言えるかどうか。礼儀だよ。相手のことを勉強しないと写真家失格だ』と」(上野氏)

 秋山は何より「礼儀」を重んじる人間だった。被写体に対しても厳しい面があり、相手がどんなビッグネームだろうと同じだった。

 撮影に遅刻した美空ひばりが、挨拶もお詫びもなく撮影に臨もうとしたので、秋山は「失礼だぞ」と憤慨しながら2枚だけ撮影。以降、秋山とも美空とも親しかった編集者が土下座して撮影を頼んだが、秋山は「自信がない」と断わり続けたという。

関連記事

トピックス

食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《“七三分け”白髪の石橋貴明が動き始めた》鈴木保奈美「私がお仕事をしてこられたのは…」“再ブレイクと闘病中”元夫婦の距離感
NEWSポストセブン
波瑠と高杉真宙の仲睦まじいツーショット
《波瑠がメガネと白セーター姿で高杉真宙にピッタリ寄り添い…》「思い出深い1年でした」新婚ホヤホヤの2人は“お揃いのデニムパンツ”で笑顔の神対応
NEWSポストセブン
『激走戦隊カーレンジャー』でピンクレーサー・八神洋子役を演じ、高い人気を得た来栖あつこさん
《スーパー戦隊50年の歴史に幕》「時代に合ったヒーローがいればいい」来栖あつこが明かすイエローとの永遠の別れ、『激走戦隊カーレンジャー』ピンクレーサー役を熱演
NEWSポストセブン
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
《識者が“皇族の喫煙事情”に言及》「普段の生活でタバコを吸われる場合は…」秋篠宮さまの“車内モクモク”動画に飛び交う疑問
NEWSポストセブン
小室さん眞子さんのNY生活を支える人物が外務大臣表彰
《小室眞子さん“美術の仕事”の夢が再燃》元プリンセスの立場を生かせる部署も…“超ホワイト”なメトロポリタン美術館就職への道
NEWSポストセブン
今年成年式を終えられた悠仁さま(2025年9月、東京・港区。撮影/JMPA) 
《自らモップがけも…》悠仁さまが筑波大バドミントンサークルで「特別扱いされない」実情 「ひっさー」と呼ばれる“フラットな関係”
週刊ポスト
結婚を発表した長澤まさみ(時事通信フォト)
《トップ女優・長澤まさみの結婚相手は斎藤工と旧知の仲で…》インスタ全削除の“意味深タイミング”
NEWSポストセブン
長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「クマが人里に降りてくるのは必然」「農業は野生動物に対する壮大な餌付け」 知床・ロシアでヒグマを撮った動物写真家が語る “現代の人間に欠けている自然観”
NEWSポストセブン
11人家族の宮前家
《子ども9人“大家族のパン屋さん”》「店員さんが注文を覚えきれなくて(笑)」11人家族のインフレ“金銭事情”と、大人数子育てで培ったこと「マニュアル本は役に立たない」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン