国内

平成に高額だと批判された大嘗祭 費用抑制を意識して簡素に

平成の終わりは近づいている(EPA=時事)

 新天皇が2019年5月1日に即位後、最初の新嘗祭(にいなめさい)となる「大嘗祭(だいじょうさい)」は、皇位継承の最も重要な祭祀と位置付けられる。

 近世までの慣例などを踏まえ、平安時代の延喜式に記された「旧暦11月の2回目の卯の日」に当たる2019年11月14~15日に行なわれることが予定されている。

 前回は即位礼正殿の儀と大嘗祭の間隔が10日しかなく、天皇の負担が大きかったが、今回は新天皇の負担軽減を考慮して22日間空けられた。皇室問題に詳しい京都産業大学名誉教授の所功氏が言う。

「大嘗祭は神道形式をとるため前回同様、政教分離の原則に配慮して国事行為としません。『皇室の公的行事』として皇室の伝統的な祭礼が厳粛に行なわれる形です。しかも皇位の継承と不可分の公的性格の強い一代一度の大行事だから、経費は宮廷費を充てる必要があるのです」

 平成への代替わりでは、即位儀式に関連する支出が政府全体で約123億円にのぼり、「高額だ」と批判の声も上がった。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司氏がいう。

「今上陛下も皇太子殿下も普段から、“華美にならないように”というお考えをお持ちですから、費用の抑制も意識されていると思われます」

「平成の終わり方」と「新時代の始まり方」には、代替わりに携わる人々の姿勢も問われている。

※週刊ポスト2018年5月4・11日号

関連記事

トピックス

芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
「ウチも性格上ぱぁ~っと言いたいタイプ」俳優・新井浩文が激ヤセ乗り越えて“1日限定”の舞台復帰を選んだ背景
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン