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2018.05.06 16:00  NEWSポストセブン

明治維新の肉食ブームから150年、日本の肉はようやく「文化」へ

 東京ばかりではない。地方でハムやソーセージなど自家製の豚肉加工品を扱う専門店が「お取り寄せ」などの切り口でメディアに取り上げられることも増えた。高い技術を持つ職人も増え、全体のレベルも上がった。それはとりもなおさず、うまい加工品に巡り会える機会が増えたということでもある。

 これまで牛肉を中心とした国内の肉ブームは、盛り上がりかけると、必ずと言っていいほど水がさされてきた。2001年にホルモンが盛り上がりかけたときには BSE騒動が起き、その後も食品偽装やリーマンショックがあった。2010年には宮崎県南部を中心に口蹄疫が発生し30万頭近くが殺処分され、いまに至るまで流通や離農問題などについても影響が出ているという。そしてネガティブな事象が起きるたびに、流通からは牛肉が消えてきた。

 だが、こうした経過をたどったからか、現在の肉食トレンドのコシはかえって強くなった。2016年の熊本地震や東北・北海道を襲った連続台風でも、畜産物も大きな被害を受けたが、産地の畜産家を支援する動きは続いている。いわゆる「和牛」以外の牛肉にも価値が認められるようになり、新たな銘柄豚も登場した。現在、銘柄豚の種類は400以上にまで増えている。

 明治維新の頃、ブームとして登場した「肉食」。以来、150年が経過し、日本における肉食はようやく「文化」となるとば口に手をかけた。「ブーム」が文化に発展するまでには数多くの段階と時間が必要だ。ブーム(トレンド)の繰り返し→定着→要件の整理・定義→上書き……といった工程を繰り返して初めて「文化」は醸成される。繰り返されるブームの先へと分け入ろうとする機運も各所で盛り上がっている。「日本の肉文化」を語ることができる未来がもうすぐ来るのかもしれない。

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