国内

認知症受刑者 身寄りがなければ出所後の終の棲家探しも支援

各刑務所が作業療法士など専門スタッフを雇う(写真は岩国刑務所)

“久しぶりに吸うシャバの空気は旨い”──出所する受刑者がそう描かれたのは昔のことのようだ。出所後の社会復帰は老若男女を問わない課題だが、高齢かつ介護などのケアが必要な場合はより深刻だ。

 その対応策として2009年度から導入されたのが、「特別調整」という制度だ。対象は、65歳以上の高齢者か、若年でも障害があるなどの事情があり、かつ出所後の帰住先や身元引き受け先がない受刑者。本人の同意の上で、釈放後の生活に向けた様々なサポートが受けられる。そこに“終の棲家”探しも含まれているのだ。

 東京・府中刑務所では、特別調整を担う「福祉専門官」を常勤2名、非常勤3名配置し対応している。同所の福祉専門官が語る。

「特別調整対象者は出所の約6か月前から選定し、本人と面接を重ねて課題を探りながら帰る先や受けるサービスを検討します。出所後の居住先となる施設などを探すのは、外部の『地域生活定着支援センター』の役割で、福祉専門官はセンターとの調整役を担います。現状、当所では年間約70件の特別調整が行なわれています」

 老人ホーム探しは“出所後”でなくても困難が伴う。入居してみなければ施設のケアの質やスタッフとの相性もわからないからだ。それゆえ元受刑者たちへのサポート内容は多岐にわたる。広島県地域生活定着支援センターの河合知義センター長が語る。

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米野球記者協会ニューヨーク支部主催のアワードディナーに出席した大谷翔平と、妻・真美子さん(左/時事通信フォト、右/提供:soya0801_mlb)
《真美子さんが座る椅子の背もたれに腕を回し…》大谷翔平が信頼して妻を託す“日系通訳”の素性 “VIPルーム観戦にも同席”“距離が近い”
NEWSポストセブン
司法省がアンドリュー元王子の写真を公開した(写真/Getty Images)
《白シャツ女性に覆いかぶさるように…》エプスタイン・ファイルで新公開されたアンドリュー元王子とみられる人物の“近すぎる距離感の写真” 女性の体を触るカットも
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
【2・8総選挙「大阪1〜10区」の最新情勢】維新離党の前職が出た2区、維新前職vs自民元職vs野党候補の5区で「公明党票」はどう動くか
NEWSポストセブン
なぜ実の姉を自宅で監禁できたのか──
《“お前の足を切って渡すから足を出せ”50代姉を監禁・暴行》「インターホンを押しても出ない」「高級外車が2台」市川陽崇・奈美容疑者夫妻 “恐怖の二世帯住宅”への近隣証言
NEWSポストセブン
東京拘置所(時事通信フォト)
〈今年も一年、生きのびることができました〉前橋スナック銃乱射・小日向将人死刑囚が見せていた最後の姿「顔が腫れぼったく、精神も肉体もボロボロ」《死刑確定後16年で獄中死》
NEWSポストセブン
間違いだらけの議事録は「AIのせい」(写真提供/イメージマート)
《何でもAIに頼る人たち》会社員女性が告白「ケンカの後、彼から送られてきた”彼女の方が悪い”とAIが回答したスクショ」ほどなく破局
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
国際ジャーナリスト・落合信彦氏が予見していた「アメリカが世界の警察官をやめる」「プーチン大統領暴走」の時代 世界の“悪夢”をここまで見通していた
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト、2025年10月15日)
《頬がこけているようにも見える》高市早苗首相、働きぶりに心配の声「“休むのは甘え”のような感覚が拭えないのでは」【「働いて働いて」のルーツは元警察官の母親】 
NEWSポストセブン
ジェンダーレスモデルの井手上漠(23)
井手上漠(23)が港区・六本木のラウンジ店に出勤して「役作り」の現在…事務所が明かしたプロ意識と切り開く新境地
NEWSポストセブン
元日に結婚を発表した女優の長澤まさみ(時事通信フォト)
長澤まさみ「カナダ同伴」を決断させた「大親友女優」の存在…『SHOGUN』監督夫との新婚生活は“最高の環境”
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
【訃報】国際ジャーナリスト・落合信彦氏が死去、84歳 独自の視点で国際政治・諜報の世界を活写 
NEWSポストセブン
薬物で急死した中国人インフルエンサー紅紅(左)と交際相手の林子晨容疑者(右)(インスタグラムより)
「口に靴下を詰め、カーテンで手を縛り付けて…」「意識不明の姿をハイ状態で撮影」中国人美女インフルエンサー(26)が薬物で急死、交際相手の男の“謎めいた行動”
NEWSポストセブン