スポーツ

日大アメフト部の危険タックル試合映像を心理士が解析

日大危険タックル問題の真相は?(写真はイメージ)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、日大アメフト部の危険タックルの映像に注目。

 * * *
 誰が見ても危険な反則行為である。アメリカンフットボールの定期戦で、日本大学の選手が無防備な状態だった関西学院大学の選手に後からタックルした。タックルされた選手は右ひざなどをケガし、関西学院大は日大に抗議文書を送付。ところが、日大から届けられた回答書は、関西学院大の疑問や疑念を払しょくするものではなかった。

 会見を開いた関西学院大の小野宏ディレクターは、終始、暗い表情で回答書の内容を話し始めた。疑念となっていた反則行為が内田正人監督からの指示だったのかという点については、「指導者の教えと選手の理解にかい離があった」と回答され、指示は否定。それでも疑念を解消できず、内田監督の「これぐらいやっていかないと勝てない」という試合後の発言も紹介しつつ、この発言が撤回されたことも明らかにした。

 関西学院大の鳥内秀晃監督も、「私であれば」と質問者を見据えながら「1つ目のプレーで、(反則した選手を)ベンチに下げて、求めている厳しさはああいうことじゃないと、言いますね」と、自分の言葉や気持ちを強調するように、何度も頷いていた。反則は、2度、3度と繰り返されたのだ。危険なタックルについて聞かれると、「40年近くやっていて、ああいうプレーは初めて見ました。絶対にありえない」と、質問者を見つめて語気を強めた。そして「暴力ですよ」と口をへの字にして、瞬間的に頬を膨らませ、憤りを露わにする場面もあった。

「同じようなプレーが関西学院大で起きたら?」との質問には、身体を起こしてわずかに左肩を後に引いた。胸を張ったようにも見えるその仕草で、「うちのチームでは絶対にありえません」と何度も首を横に振った。そこから自身が安心安全を優先させ率いてきたチームへの自信と信頼が透けて見える。それだけに、内田監督の責任について「現場の責任者は監督」と話す時の目に厳しさが増した。ケガを負った選手に対して「まず謝罪に来るのが筋」と話す声も、ひと際、強く大きくなった。

「何で彼だけがああいうプレーをしたのか?」、「なぜ1つ目でベンチに下げなかったのか?」。鳥内監督がそう話したように、日大は否定したものの、試合の映像で時折映る内田監督の後ろ姿を見ると、監督の指示は本当になかったのか疑問に思えてしまうのは確かだ。

 というのも、反則行為が起きた時の映像を見てみると、アメフト経験者が信じがたい、見たことがないという行為が目の前で行われたというのに、立ったまま試合を見ている監督の身体には目立った動きが何も見られないのだ。その後ろ姿からは、「何をやっているんだ!」でも「何が起きた?」でもなく、反則に対する瞬間的な反応や、驚き、怒り、焦りといった感情の動きは何も感じられない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン