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芥川龍之介は藤の花を見て地震予知 植物学者の見解は?

地震の予兆でなければいいが…

 文豪・芥川龍之介がある植物の“異常”から地震を予知した──そんな記録がある。

 1923年8月、鎌倉の別荘で、本来4~5月に咲くはずの藤が季節外れの花を付けているのを目にした芥川は、〈どうもこれは唯事ではない。「自然」に発狂の気味のあるのは疑ひ難い事実である。僕は爾来人の顔さへ見れば天変地異が起こりさうだと云つた〉と手記に残している。関東大震災が起きたのはそれから間もない9月1日のことだった。

 昨年も全国各地で8月に藤の開花が観測されている。今年は東京・亀戸天神社など藤の名所で例年より10日も早く開花し、ゴールデンウィークまで続く「藤まつり」の期間中、花が保つかが危ぶまれた。

 だが、甲南大学特別客員教授で植物学者の田中修氏は、

「藤には『二度咲き』といって、数年に1度、夏にも花をつける習性がある。塩害などでも季節はずれの時期に花が咲くことがありますし、早咲きや遅咲きは気候の変化によるものでしょう」

 と、地震との関連を否定する。科学的には芥川の“予知”は“当てずっぽう”という見解のようだ。

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