国内

テレビ朝日内部資料「女性社員の56%がセクハラ被害」の衝撃

声を上げられないセクハラ被害社員も多い(写真はイメージ)

〈家に誘われる〉
〈身体を触られる。キスを迫られる〉
〈社内での過度なボディタッチ〉

──生々しい「被害報告」の数々。これは、テレビ朝日で行われたセクシャル・ハラスメントに関するアンケート結果に記された文言である。そこに書かれた衝撃的な実態からは、テレビ朝日のセクハラに寛容な体質が浮かび上がってくる。

 アンケートは、テレビ朝日労働組合が4月27日から5月11日の2週間にわたって実施したものだ。4月、財務省の福田淳一・前事務次官による同社女性社員への「胸触っていい?」「手縛っていい?」といったセクハラ発言が大きな問題となったことを受けて、組合がハラスメントの実態を把握するためにアンケートを行なったのである。

 調査はセクハラだけではなく、パワー・ハラスメントや、それ以外のハラスメント被害、会社への意見なども問われるものだった。また、セクハラは「社内関係者からのセクハラ」と「社外関係者からのセクハラ」に分けて聞かれた。

 その結果は5月中旬、『ハラスメントに関するアンケート調査報告』と題されたA4版10ページにわたる「組合ニュース No.054」という資料にまとめられ、組合員向けに配布された。

 まず驚くのは、セクハラを受けたことがあると答えた社員の割合だ。アンケート対象者は組合員706人(男性507人、女性199人)。結果によると、「セクハラを社内関係者から受けたことがある」と答えた人は、回答した462人中92人で約20%となっている。

 ところが女性だけにしぼってみると、回答者126人中71人。実に56.3%が社内関係者からのセクハラ被害に遭っていることが判明した。

◆一般的な企業の「2倍」の被害

 この数字をどう見るか。独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が25~44歳の女性労働者を対象としたアンケート調査の結果(2016年)によると、セクハラを経験したことのある人の割合は28.7%となっている(※)。テレビ朝日の女性社員がセクハラを経験した割合は、「社内関係者」からの被害だけで言ってもざっと世間一般の2倍と言える。

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン