最後に『直撃LIVEグッディ!』の安藤優子氏だ。前日、「もう間に合わない」と満面の笑みを浮かべながら、いきなりMC席から立ちあがった安藤氏。トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の類似性について、2回、叫んだ後、コメンテーターの尾木直樹氏に「どう思います?」と尋ねたのだが、尾木ママは安藤さんのハイテンションについていけていけなかったのか無言に。安藤さんの心は既にシンガポール…という雰囲気丸出しだった。
メインの高橋克実が舞台出演のため11日から7月27日まで番組を休むなか、八嶋智人がピンチヒッターを務め始めた初日の番組中盤の出来事。安藤氏はシンガポールに旅立ったのである。
これまでにも高橋克実の長期欠席はあって、それは恐らく番組オファーを引き受けるときの“条件”だったのだと思われる。俳優の高橋が、いくら「歴史的な一日」と言われても、本業のスケジュールを優先するのは当たり前のこと。
だが、それが理由でシンガポールに行けない…ということは安藤さんの中にはなかったということだ。
さて、これまでにも『グッディ!』での安藤氏の“据わりの悪さ”は度々視聴者の間で取沙汰されてきた。「よくぞ言った」という意味でネットニュースにあがるのはサブキャスターの三田友梨佳アナの発言ばかり。昨年来、松居一代ネタや日大問題などを長尺で扱い、ライバル『ミヤネ屋』に視聴率で肉薄するも、「私の専門はこれではない」と言いたげで、どこか居心地悪そうにしていた安藤氏のことがひじょうに気になっていた。
が、12日の番組冒頭、『グッディ!』の東京のスタジオではほとんど着ることがなかった白のインナーに紺のジャケットといういでたちで、“『スーパーニュース』の安藤優子再び”…という雰囲気でプレスセンターから中継した安藤氏のイキイキしていたことといったら…。
何度か入った中継においても、なぜかスタンバイ中の音声が聞こえてきてしまったのだけれど、「はい!」「わかりました」と現場スタッフに対し、てきぱき対応している安藤さんの様子が伝わってきた。
私はかねてから、安藤さんがもっともイキイキしているのはヘリコプターに乗って中継しているときだと書いてきた。キャスターにも向き不向きというものがあり、安藤さんは、やはりワイドショー的な『グッディ!』ではなく、報道番組のほうが見ているほうにも、しっくる。そして、スタジオよりも現場が似合う人なのである。