高額で取り引きされることから“白いダイヤ”とも呼ばれるシラスウナギには、密漁、密輸、暴力団の資金源といった“ブラック”な話もつきまとう。全国各地では取り締まりを強化しているが、密漁などが後を絶たないことも問題となっている。

 シラスウナギの不足は成魚の供給不足に直結し、成魚の供給不足は出荷価格や卸値、店での販売価格の上昇につながる。国内のウナギ養殖の生産者団体で構成する日本養鰻漁業協同組合連合会の担当者は、

「供給数の減少の影響で今年の生産者のウナギ出荷価格は昨年より大幅に上昇しています。たとえば高価格帯で取り引きされる細いサイズの出荷価格(東海地区の相場)は、6月14日現在で1kg=5300円と、昨年同日の3700円を大きく上回っています」と説明する。

 だが、シラスウナギが捕れなくなったのは今に始まった話ではない。年間の採捕量は昭和38年の232トンをピークに、昭和50年代後半から30トンを下回る低水準で減少基調が続いている。

 国際自然保護連合は2014年、ニホンウナギを「絶滅危惧種」に指定。産卵のため海へ向かう「下りウナギ」の禁漁期間を自治体が設けるなど、国内外で様々な資源管理対策が進められている。

※週刊ポスト2018年7月6日号

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