「宿泊施設というよりは寝室を含めた『体験の場所』を提供しているものです。文化体験としてお坊さんの法話を聞くのも、御殿で宮廷ゆかりの雅楽やバイオリン演奏に耳を傾けていただいてもいい。
ただ100万円といっても、奏者を呼ぶのに必要な費用などは利用者に別途ご負担していただきます。食事や車は希望があれば、委託している会社を通じて手配できますが、最高級のベッドといったサービスはありません。超高級ホテルのスイートルームとは比較されても困ります」
驚いたことに“素泊まり100万円”だというのだ。
「表には出さず、外国からいらっしゃる富裕層向けの通訳さんなど、口コミを通じて告知しています。といっても、年間100件、200件となると建物の傷みにもつながるので、正直なところ受け入れ人数はコントロールしたい」(同前)
ターゲットは企業の創業者など、「資産に余裕のある方」だというが、すでに利用した人物がいるという。
「5月にいらした“第1号”は、ヨーロッパの有名な経済人でした。名前は明かせませんが、聞けば誰でもご存じの方です」(同前)
値段に見合う価値のある1泊となったのか、ぜひ聞いてみたい。
※週刊ポスト2018年7月20・27日号