ライフ

密かにブームのメダカ、健康で元気な個体を選ぶポイント

密かにブームのメダカ(写真/「めだか夢や」提供)

 メダカの飼育には、熱帯魚のような設備は必要ありません。用意するのは「容器(水槽)・水・エサ」のみ。初心者でも飼いやすく、自分好みのメダカを繁殖させることもできるとあって、ここ数年ひそかなブームに。そんなメダカの正しい飼育方法、繁殖方法などを紹介する。

 かつて、小川や田んぼで普通に見られたメダカ。ところが近年、野生のメダカの数は全国的に減少しており、1999年には、絶滅の危険性が高まっている「絶滅危惧II類」にまで指定された。

 とはいえ、野生のメダカを捕ることは、法律で禁止されてはいない。しかし、貴重な魚のため、その姿を見ることはほとんどできないのが現状だ。そのため最近では、ホームセンターやペットショップなどで購入するケースがほとんどだという。

 今大人気の品種は、金魚のようなオレンジ色が特徴の楊貴妃と幹之メダカだ。店で選んだ方が、色や形、性別などを好みで選べるという利点もある。

「メダカを購入する際、大切なのは健康で元気なメダカを選ぶことです。それを見極めるポイントとしては、【1】お腹がふっくらと丸みを帯びている【2】元気に泳いでいる【3】体に傷がついていない【4】体が『へ』の字に曲がっていない。これら4点にあてはまるか、よく観察して選びましょう」(日本メダカ協会理事で「めだか夢や」店主・馬場浩司さん、「」内以下同)

 メダカの飼育で必要なのは容器と水とエサだ。

「容器は水槽や金魚鉢などなんでもOK。気をつけるべき点は“容器の大きさ”。メダカ1匹に対して水1リットルを目安にしてください」

 水は、水道水でよい。ただし水道水に含まれる塩素(カルキ)はメダカにとって有害なので、水道水をバケツに入れ、1日、日光にあててカルキを抜いたものを使用する。エサは市販のメダカ用人工飼料を1日1〜2回与える。

「エサの食べ残しが水を汚すので、5分で食べきれる量を目安に与えましょう」

 飼育の際、水草を入れておくのはおすすめ。卵を産みつける“産卵床”の役割のほか、水質を浄化させる働きもある。水を取り替える時は、全部ではなく半分ずつ取り替える。

 また、メダカは水質や水温の変化に弱い。新しく家に迎えたメダカは、いきなり水槽の中に放すのではなく、必ず“水合わせ”を行おう。

「水合わせとは、メダカが入った袋を30分~1時間水槽に浮かべて、袋の中と水槽の水の温度差をなくす作業のことです。両方の水温が同じぐらいになったら、袋の封を開け、泳いで出てくるのを待ちます」

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン