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立川吉笑 元の設定の不条理さを一層推し進めた『あたま山』

2018.08.11 16:00

 音楽誌『BURRN!』編集長の広瀬和生氏は、1970年代からの落語ファンで、ほぼ毎日ナマの高座に接

 音楽誌『BURRN!』編集長の広瀬和生氏は、1970年代からの落語ファンで、ほぼ毎日ナマの高座に接している。広瀬氏の週刊ポスト連載「落語の目利き」より、ロジカルな新作落語で知られる立川吉笑による、不条理さを推し進めた『あたま山』の魅力について解説する。

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 立川談笑の一番弟子、立川吉笑。二ツ目ながら、彼の活躍ぶりは立川流の若手の中でも際立っている。元気な「談志の孫弟子世代」を代表する演者だ。数学的発想と言葉遊びを特徴とする彼の「ロジカルな新作落語」の魅力は他に類を見ない。

「笑いを表現する大衆芸能」としての落語をテクニカルに分析してみせた著書『現在落語論』で、吉笑は落語の最大の強みとして「不条理な空間を描いた笑いを表現するのに適している」ことを挙げている。その吉笑が6月2日、不条理落語『あたま山』をネタ出しして渋谷ユーロライブで独演会を行なった。

 1席目は『蹴球部』。渋谷大学蹴球部の主将が「うちはゴールキーパーの俺が無失点で守りきって勝つ部なので『捕球部』と改名する」と言い出し、他の部員たちの試合中の動作を数値化して彼らがいかに「蹴ってない」かを証明、反論を封じる。数の論理を弄ぶ吉笑らしい小品だ。

 2席目が『あたま山』。徳さんという男がご隠居のところを訪ねて「さくらんぼの種を飲んだら頭の上に桜が生えた」と訴える。この桜が大木に成長して、頭の上は花見客でごった返す。そこは古典のままだが、ここから吉笑独自の展開に。

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