体質と量による、と言い添えるのは発売10日で10万部という驚異の売り上げを記録した『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(東洋経済新報社)の著者、UCLA助教授で医師の津川友介医師だ。
「週100gほどのアルコール量であれば健康へのいい影響があるとの報告がありますが、飲みすぎはもちろん肝臓に負担をかけます。とくに、お酒を飲むとすぐ赤くなる人は食道がんのリスクが高いという報告があり、飲酒はおすすめしません」
◆塩分をとりすぎると短命
この本には「付帯調査」として、編集者である萩原弘道氏が沖永良部島の屋子母集落を調査した結果が付記されている。同集落は長寿村なのだが、高血圧に悩む人が多かった。その原因は、村人が好んだ漬物とみそ汁の塩分ではないかと推察されている。
「塩分のとりすぎは高血圧を引き起こし、脳卒中のリスクを高めることが複数の研究で報告されています。ただし、みそに関しては、大豆に血圧低下作用があることもあり、血圧を上げないという研究結果もあります。漬物かみそ汁でしたら、まずは漬物からやめてみることをおすすめします」(津川医師)
今も通用する健康のヒントがちりばめられた同書から、改めて近藤博士の先見性に気づかされる。
※女性セブン2018年8月23・30日号