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東京五輪マラソン暑さ対策に不安 完走さえ難しくなるかも

銀座は東京五輪マラソンでは20km地点や中間点にあたる


◆真夏の五輪マラソン、暑さ対策は?

 選手たちは、そうしたコースの攻略や各国のライバルとの駆け引きに加え、真夏の酷暑とも戦わなければならない。東京オリンピックのマラソン競技は、女子が8月2日、男子が8月9日に行われる。当初、午前7時半に設定されていたスタート時間は、暑さを考慮して30分繰り上げ、午前7時に変更された。

 ただ、猛暑が続いた今夏、8月2日の東京の最高気温は37.3度。オリンピックのレース本番が午前中に行われるとはいえ、レース終盤を迎える午前9時頃から30度を超えてくることは十分に考えられる。日本特有の湿度の高さも、選手にとっては厄介な”敵”となるだろう。そうなると勝負に徹したり、好記録を期待したりするどころか、完走さえも難しい状況になるかもしれない。日中の気温が33度、近年でも有数の過酷なレースとなった2004年アテネオリンピックの女子マラソンでは、出場82人中、実に2割近い16人が棄権している。

 大会組織委員会などは、選手はもちろん、観客やボランティアスタッフを守るために、暑さに対する様々な策を講じている。東京都は霧を噴射して局所を冷却させるミストシャワーを設置し、散水や打ち水を効果的に活用する案もあるという。国土交通省は道路の暑熱対策として、保水性舗装(水が蒸発散する際の気化熱によって路面温度を低減する)や遮熱性舗装(表面で赤外線を反射させて路面温度の上昇を抑制する)の整備を進めている。街路樹を整備して日差しを遮る、緑陰効果に期待する声もある。

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