そして、それを考える第三者機関のメンバーも、今の政府の諮問会議や有識者会議のように、安倍首相の息のかかった人間ばかりでは論外だ。「ミスター合理化」として土光臨調で辣腕を振るった土光敏夫さん、政府税制調査会会長などを務めて行財政改革を牽引した加藤寛さん、国鉄再建監理委員会委員長を務めた亀井正夫さんのような、政権におもねらない硬骨漢でなければならない。
そのようにして抜本的な選挙制度改革を断行し、新たなリーダーを選出していかないと、もうこの国はもたないと思う。ずぶずぶと沈んでいく一方なのに、5年半以上も首相を務めた安倍総裁が3選されるようでは、他の国の独裁政権を笑えない。せめて次回の総裁選までには、日本をリブート(再起動)する若い改革者の登場を期待したい。
※週刊ポスト2018年8月31日号