【ホメオパシー】
病気を引き起こすとされる植物や動物組織などを水で薄めたのち、砂糖で固めて丸薬(レメディー)にし、服用することでその病気を治療する「ホメオパシー」。18世紀末にドイツで確立された民間療法だが、近年、風邪からがんまで、さまざまな病気の治療に効果があるとして、アメリカを中心に大流行した。
だが、2010年に日本学術会議がホメオパシーの治療効果を科学的に否定し、日本医師会と日本医学会もそれに全面的に同意している。
「ホメオパシーでは原材料となる成分を『10の60乗分の1』にまで希釈して使いますが、これは“地球上のすべての海水の中に1滴たらした”よりもさらに薄めた状態。つまり、ほとんど水なので、どの疾患にも効くはずがありません」(秋津医師)
アメリカ食品医薬品局(FDA)も、2017年にホメオパシー関連製品を取り締まる方針を発表している。
※週刊ポスト2018年9月21・28日号