芸能

『半分、青い。』北川悦吏子氏が語る親子愛と注目の最後の台詞

最後のセリフに注目してほしいと語る北川さん(撮影/萩庭桂太)

 NHK連続テレビ小説『半分、青い。』が9月29日に最終回を迎える。『半分、青い。』には、脚本家・北川悦吏子さん(56才)がこれまで書いてこなかったテーマが描かれている。それは、親子の物語だ。

 晴(松雪泰子・45才)と鈴愛(永野芽郁・18才)。鈴愛と花野(山崎莉里那・6才)、そして、和子(原田知世・50才)と律(佐藤健・29才)。

 ドラマではそれぞれの親子が丁寧に描かれている。

「朝ドラなのでホームドラマの要素も入れてくださいと言われたからというのもありますが、私自身この作品は親子が大きなテーマだと思っていました」(北川さん・以下「」内同)

 もともと腎臓に持病があったため、16才のときに医師から、出産はできないと思うと言われたこともあり、子供がいる人生は考えていなかった。ところが1993年に結婚し、1997年に思いがけず妊娠、出産。35才の時だった。

「子供がほしいとは思っていなかったのに、産んでみたらものすごくかわいかった(笑い)。以来、『いつか母娘の物語を書きたい』と思っていました」

 現在大学3年生の娘は、「あさぎ空豆」という名前で写真を発表しており、2015年には母娘で『恋をしていた。』というフォトエッセーを出版。実は『半分、青い。』で、律の父・萩尾弥一(谷原章介・46才)が好きな写真の一枚として娘の写真を提供した。また、花野がフィギュアスケートを習うというのも、幼少時代の娘がやっていたことがベースになっている。

「どんなに愛していても、血がつながっていても、私と娘はまったく別の人格なんですよね。彼女はやりたいことがあっても手を挙げることができない子で、小さい頃は母の教育で変えられるのではないかと思ったけど、どうにもならず。でも、それが彼女らしさなんだと思ったら、すごく楽になりました」

 以前から、北川さんが書いたドラマはほとんど見ないという娘。

「彼女はアニメが好きなので、リア充なものは見られないって(笑い)。それでも今回は5、6回見たかな。感想は『朝から重い!』だそうです。お友達や大学の教授が『お母さんのおもしろいね』と言ってくれた話なんかは嬉しそうにしてくれるんですけどね」

 北川さんと娘のエピソードは、どこか晴と鈴愛の姿につながる。たとえば、鈴愛が漫画家になるため上京したいと晴に告げるシーン。

『お母ちゃんの中には3つのあんたも、5つのあんたも、13才のあんたも全部いる』というせりふは、母親なら誰もが共感できる心情ではないだろうか。オンエアではここまでだったが、この前には『お母ちゃんは、スーパーとかで“お母ちゃ~ん”って呼ぶ小さい子の声に振り向いてまう。鈴愛がお母ちゃんを呼んどるんやないかって、振り向いてまう』というせりふがあったという。

「残念ながら放送ではカットされてしまいましたが、これも私自身がやってしまうこと。ママーって言う小さな女の子の声に、条件反射でビクッとします(笑い)」

関連記事

トピックス

二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(時事通信フォト)
【スクープ】二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏が年下30代女性と不倫旅行 直撃に「お付き合いさせていただいている」と認める
NEWSポストセブン
雅子さまにとっての新たな1年が始まった(2024年12月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)
《雅子さま、誕生日文書の遅延が常態化》“丁寧すぎる”姿勢が裏目に 混乱を放置している周囲の責任も
女性セブン
M-1王者であり、今春に2度目の上方漫才大賞を受賞したお笑いコンビ・笑い飯(撮影/山口京和)
【「笑い飯」インタビュー】2度目の上方漫才大賞は「一応、ねらってはいた」 西田幸治は50歳になり「歯が3本なくなりました」
NEWSポストセブン
司忍組長も姿を見せた事始め式に密着した
《山口組「事始め」に異変》緊迫の恒例行事で「高山若頭の姿見えない…!」館内からは女性の声が聞こえ…納会では恒例のカラオケ大会も
NEWSポストセブン
M-1での復帰は見送りとなった松本(時事通信フォト)
《松本人志が出演見送りのM-1》今年の審査員は“中堅芸人”大量増へ 初選出された「注目の2人」
NEWSポストセブン
浩子被告の顔写真すら報じられていない
田村瑠奈被告(30)が抱えていた“身体改造”願望「スネークタンにしたい」「タトゥーを入れたい」母親の困惑【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
「好きな女性アナウンサーランキング2024」でTBS初の1位に輝いた田村真子アナ(田村真子のInstagramより)
《好きな女性アナにランクイン》田村真子、江藤愛の2トップに若手も続々成長!なぜTBS女性アナは令和に躍進したのか
NEWSポストセブン
筑波大学・生命環境学群の生物学類に推薦入試で合格したことがわかった悠仁さま(時事通信フォト)
《筑波大キャンパスに早くも異変》悠仁さま推薦合格、学生宿舎の「大規模なリニューアル計画」が進行中
NEWSポストセブン
『世界の果てまでイッテQ!』に「ヴィンテージ武井」として出演していた芸人の武井俊祐さん
《消えた『イッテQ』芸人が告白》「数年間は番組を見られなかった」手越復帰に涙した理由、引退覚悟のオーディションで掴んだ“準レギュラー”
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン