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2018.10.15 16:00  週刊ポスト

相続民法大改正、配偶者居住権で家を売る必要がなくなる

 居住権の金額価値への換算は当事者の話し合いで決定されるが、法務省は目安として「簡易な評価方法」を公表している。基本的には、妻の平均余命をベースにした計算だ。妻の年齢が若いと、その後の居住年数は長くなると想定されるので、居住権の価値は高くなる。一つの目安として、妻が65歳だと、家の価値の半分ほどが、居住権の価値となる。

 配偶者居住権は登記され、子供たちが所有権を第三者に売却、譲渡などした場合も消失しない。妻はその家に住み続けられるので、配偶者を守る非常に強力な権利といえる。

◆住んでいない家の固定資産税

 一方で、新たな火種となる可能性もある。原則として家の所有権をもつ子供たちに、固定資産税の納付義務が発生する。子供たちが別の場所で暮らしていた場合、「住んでもいない家の固定資産税を払う」ことになり、抵抗を感じる人も少なくないだろう。

 今回の法改正は、配偶者の権利を大幅に拡大するものだが、逆に言えば、その分、子供たちの権利は縮小する。実家の所有権を相続しても、自由に売却はしづらく、しかも税も負担しなければならない。修繕費やリフォーム費用なども含め、家のランニングコストの負担については、十分に話し合っておく必要が生じる。

 家族内で変更された相続ルールの内容を共有し、権利と負担のバランスをどう調整していくのか、全員が納得する答えを改めて探っていくことが重要になる。

※週刊ポスト2018年10月26日号

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